21日午前、山内先生の青年向け勉強会のご縁があり、蓮如上人の『御正忌の御文章』を通して教えていただきました。
今回は、その一部を紹介いたします。
報恩講参詣の目的は「信心獲得」一つ
報恩講とは、親鸞聖人のご恩に報いる集まりのこと。
親鸞聖人は今から約850年前にお生まれになった方で、浄土真宗を開かれた。
令和の今日、直接お会いしたことも、話したこともない親鸞聖人から、私たちはどんなご恩を受けているのか。
また、そのご恩に報いるにはどうすればよいのか。
親鸞聖人の教えをそのまま伝えられた蓮如上人が、『御正忌の御文章』に明示されている。
この御正忌のうちに参詣をいたし、志を運び、報恩謝徳をなさんと思いて、
(御文章五帖目十一通)
聖人の御前に参らん人の中に於て、信心を獲得せしめたる人もあるべし、
また不信心の輩もあるべし。以ての外の大事なり。
「このたび皆さんは、広大な親鸞聖人のご恩を知らされ、その聖人のご恩に報いようとして参詣されました。
そして尊い布施もなされた皆さんには、信心獲得している人もありましょうが、
まだ信心獲得していない人もあるでしょう。信心獲得していないほど、私たちの一大事はありません」
「御正忌」とは報恩講のこと。ここで蓮如上人は、報恩講に参詣する目的は「信心獲得」一つであり、これを「信心決定」とも言うと、教えられている。
信心獲得が人生の目的
では、「信心獲得」とはいかなることか。親鸞聖人は例えて「大船に乗せていただくこと」と教えられる。
私たちの人生を海に例えると、生まれた時が空と水しか見えない海に放り出されたようなもの。
人間関係やリストラ、コロナや病気など、苦しみ悩みの波が次から次とやってくる。
あまりに苦しいので近くに浮いている丸太や板切れに向かって泳ぐ姿は、ちょうど何かを頼りにしなければ生きられない私たちの姿と言えよう。
健康、お金、財産、家族、車など、色々なものを日頃あて力にしているが、これらに共通して言えるのが、根っこがないので不安ということ。
ようやく板切れにすがったのも束の間、すぐに裏切られて苦しみ、また次の丸太を求めては裏切られ、その繰り返しで100年後には死んでいく。これが人の一生なら、苦しむために生きているようなものになってしまう。
では、私たちはなぜ生きねばならないのか。親鸞聖人は「苦しみの人生の海を渡す大船がある。その大船に乗せていただくことこそが生きる目的だ」と明言されている。
大船に乗せていただいたことを「信心獲得」と言われ、これこそが人生の目的なのだ。
信心獲得していない人は一大事
そして、信心獲得しないまま人生が終われば一大事だと蓮如上人は仰る。
なぜ信心獲得していない人、大船に乗っていない人は一大事なのか。
その故は信心を決定せずは、今度の報士の往生は不定なり。
(御文章五帖目十一通)
されば不信の人も速に決定の心を取るべし。
「なぜかと言いますと、信心獲得していなければ、極楽へ往生して仏にはなれないからです。
だから、皆さんに早く信心獲得して頂きたいのです」
この大船の行き先は阿弥陀仏の極楽浄土だから、乗せていただいた人は死ねば必ず弥陀の極楽浄土に往生できる。しかし、大船に乗っていない人は浄土往生できないのだ。
蓮如上人は次のようにも教えられる。
一念の信心定まらん輩は、十人は十人ながら百人は百人ながら、
(御文章五帖目四通)
みな浄土に往生すべき事更に疑なし。
「平生の一念に弥陀に救い摂られた人は、死ねば必ず弥陀の浄土へ生まれることができるのです」
多くの人はこの御文章を「十人は十人、百人は百人、死んだら皆、極楽へ往ける」という有り難いところだけを読んで、
「一念の信心定まらん輩は」を読み飛ばしている。
だが蓮如上人は、「一念の信心定まらん輩は」と、現在、信心獲得している人だけだと明示され、
誰でも彼でも弥陀の浄土へ往けるのではないから「一日も片時も急いで信心決定せよ」と勧められている。
大船に乗せていただくことが最高の報恩の道
人間は不定の境なり、極楽は常住の国なり。
(御文章五帖目十一通)
されば不定の人間に在らんよりも、常住の極楽を願うべきものなり。
人間界は「不定の境」とあるように、不安の絶えない世界である。対して極楽は変わらない幸せの世界であり、永遠の幸福の身になれるのだ。
だから、そんな不安な人間界の必ず崩れる幸せよりも、早く信心決定して、浄土往生間違いなしの絶対の幸福になりなさい、と教えられている。
親鸞聖人が一生涯教えられた通り、早く信心決定しなさいと蓮如上人は教えられており、その通り大船に乗せていただくことこそが、最高の報恩となるのだ。
では信心獲得するとはどんなことなのか。この後も御正忌の御文章を通して、詳しく教えていただきました。

編集後記、今日のお仏花
生きている今、大船に乗せていただくことがいかに大切か、聞法の目的をよくよく確認しなければならないと改めて知らされます。
勉強会の後は、有志の青年親鸞学徒で交流会を行い、お互いに縁を深めました。
親鸞聖人の教えを聞かせていただき、未来永劫の幸せを賜る大勝縁が報恩講です。
金沢会館でも11月26日に報恩講がありますので、ともに聞かせていただきましょう!
この日も綺麗にお仏花が整えられていました。いつもありがとうございます!




